無利息でサラ金から借金、それから逃れるために時効は有効?
無利息のサラ金から何気なくお金を借りて、その無利息期間中には返済できず、それどころか借金はどんどんのかさみ、多重者の仲間入り。そんな折に「消滅時効」の話を聞いてそれによると、借金を返さないで逃げ続けたら、それを返さなくてよいとのこと、本当にそんなうまい話があるのでしょう。
この世の中にうまい話はありません。一見聞いたところ、儲かったり、得をするように思えても、実際はそうではないのです。ですから、わたしたちは、特に若い皆さんには、そうした識別力を培わなければなりません。
さて、消滅時効ですが、簡単にいうとこれは債務者、債権者双方がある特定の債権の状況を知らない場合に、その現状に即してその債権はなかったことにしましょう、という趣旨です。ですから、知っていながら借金を払わずに逃げ続ければ良い、というわけでありません。払わずにいると通常は貸金業者から内容証明郵便が届きます。これによってあなたはその債務の存在を承認したことになり、時効の期間はまた振り出しにもどるわけです。では、そうした承認を避けるためにはどうしたら良いのか、それは住所を変えるしかありません。しかし、新たな転居地に住民票があれば、貸金業者はまた連絡をかけてくるでしょうから、住民票も入れてはだめです。当然貸金業者に知られている会社から仕事も替えねばなりません。
果たしてこんなことまでして時効完成を目指すことにどれだけ価値あるのでしょうか。最初からきちんと計画的に返済するほうがよっぽど優れています。